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いいたいことは少しある

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2014年 05月 11日

意訳

SONGSで
原田知世さんが歌う
時をかける少女を聴いた。


あなた わたしのもとから
突然消えたりしないでね
二度とは 会えない場所へ
ひとりで行かないと誓って
私は 私は さまよい人になる

時をかける少女
愛は輝く舟
過去も未来も星座も越えるから
抱きとめて

ゆうべの夢は金色
幼い頃に遊んだ庭
ただずむ あなたのそばへ
走ってゆこうと するけれど
もつれて もつれて
涙 枕を濡らすの
時をかける少女
空は宇宙の海よ
褪せた写真のあなたのかたわらに
とんでゆく








松任谷由実さんの作詞作曲だ。

あなた わたしのもとから
突然消えたりしないでね
二度とは 会えない場所へ
ひとりで行かないと誓って
私は 私は さまよい人になる

いいですね。
ちょっと意訳をしてみます。
意訳なのでご堪忍を。






あなたはわたしのもとから
突然消えるから
二度とは会えない場所へ
ひとりで行くから
もうやめると誓って
私は私はもうさまよわないでしょう








愛は輝かしい舟なので
過去、未来、地上、宇宙、遥かかなたの星座まで曳航する
突然消えても
二度とは会えない場所へ
ひとりで行っても
私は私はさまよわないから
さまよわないから抱きとめるから




昨日見た夢は
朝がたの金色に染まっていた
幼い頃に遊んだ庭に
ひとりで消えたあなたが
ただずんでいた
あなたのそばへ
走ってゆこうと するけれど
もつれて もつれて
辿りつけない

愛は輝かしい舟なのに
過去、未来、地上、宇宙、遥かかなたの星座まで曳航する
舟なのに
突然消えても
二度とは会えない場所へ
ひとりで行っても
私は私はさまよわないはずなのに

涙が私の枕を濡した

時をかけるまるで少女のよう
空は宇宙ではないのに 海ではないのに
空は宇宙になり
海になるなんて
褪せた写真のあなたのかたわらに
とんでゆけるのは夢の中だけ



意訳なのでご堪忍重ねて。

意味が揺らぐでしょう。
この歌詞に登場する
私は少女ではないような気がします。
愛は可能性の勝利なのか
愛は時には勝てないのか
そこも曖昧ですよね。
私にとってのあなたは
はるか昔に別れた人なのか
はるか昔に生き別れた人なのか
そこも曖昧ですよね。

涙が枕を濡らしたという切なさだけは
はっきりしている。
切なさに辿りつくまでに
意味の揺らぎがあって
可能性と不可能に思いを馳せながら
敬虔な信者みたいに
信じている。
黄金は悟りの暗喩だから
悟りのひとつ手前まで考え抜きながらも
涙溢れて泣く。

ひとつだけ、はっきりしているのは
木漏れ日みたいな
意味の揺らぎは
ひとを救う。
歌詞或いは詩とは
揺らぎと救いを含有する
ということですね。



日中、偽装派遣のノンフィクションを読んでいて
いやな気分になりましたが
録画しておいたSONGSを観て
救われた気分になりました。

by kouji_kotani | 2014-05-11 15:53 | Comments(0)


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