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いいたいことは少しある

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2024年 01月 28日

北陸


北陸にいる。

震源地からは離れたところなので
交通移動の問題はないが
今は窓を雹のような雨が打ちつけていて
ポップコーンが弾けるような音がしている。

朝方、早起きをして
散歩を兼ねて神社に参拝した。

江戸時代に
開拓の安全と成功を祈願し
官許を得て建立された
神社に向かった。

境内の中には君が代を刻んだ石碑があり
東郷平八郎の揮毫と記されていた。

小さな石であるさざれ石が集まり
大きな巌となるのか
そうでもあるように思われるし
そうなのかとも思えて
ホテルに戻り
WEBで検索したところ
堆積岩が形成されることの意
という解釈の論文があった。

ホテルに戻る途中
コンビニで買ったドーナツと珈琲を
部屋で齧っていたり飲んでいたら
スキー終えたあとのように
耳が熱っていた。

北陸は寒い。

あたりまえのことを実感しながら
始まった2024年を思った。


# by kouji_kotani | 2024-01-28 09:54 | Comments(0)
2024年 01月 07日

塩田


能登半島地震の能登半島は
塩田が盛んな場所であることを
教えていただいた。

Wikipediaで塩田を引くと

日本の塩田は日照時間が
比較的長い地域(瀬戸内地方や能登半島など)
で大きく発達した。

古くは農家の余暇の副業として
自家労働によって行われ
煮詰め用の製塩釜は共同使用であった。

とある。

僕は広島で育ったので
瀬戸内海の穏やかな日照りと
海の照り返しはとても馴染み深い。

瀬戸内海の穏やかさと塩の精製には
平穏なあたたかさを感じてしまう。

ところが地震の後に続いて来る津波は
一転穏やかさとは
ほど遠いものになる。

今年は辰年であるが
西洋の竜は悪魔の手下で
東洋の龍は神聖なものであるということも
ひとから教えてもらった。

聖なるものであり悪なるものでもあるという
二律背反が辰にあるように
海も穏やかさと荒れ狂うという
ふたつの側面をもつ。

黒であり白である。

聖人であり悪人でもある。

そういうことをあらためて知ったり
感じたり
考えたりするのも
年があけていろんな方とお会いし
お話を伺えるからだと思うと
ひとがひととが話を
ぽつりぽつりとすることの
尊さをあらためて感じいってしまった。

僕は聖人君子ではないし
かと言って
悪事ばかり働いているわけではない
ふたつの僕を
今年も生きるのだと思う。

悪いところが目につくひとがいても
悪くないところもかならずあると
二律背反を信じることを
今年も続けるのだと思う。

僕の年明けは
そんな感じではじまりました。


# by kouji_kotani | 2024-01-07 07:47 | Comments(0)
2023年 12月 31日

2023


大晦日になった。
朝方に参拝にいったときは
小雨が降っていたが
いまは日差しと少しだけ空が見える。

神楽坂のヨガのインストラクターのかたは
クリスタルボールを買おうか買うまいか
ずっと迷った末に
クリスタルボールを買った。
迷い続けて疲れたと言っていた。

浅草に気になるお店があって
高額といえば高額で
やはり迷った末に買ったと聞き
買いましたか
と合いの手を入れると
スマホの動画を見せてくれた。

Spotifyでもクリスタルボールの音を聴ける。

遠くに誘うかのような音色だと思っていたら
神楽坂のヨガのインストラクターの方は
退職してインドに行くことになった。
古代医学であるアーユルヴェーダを学びに
インドに向かった。

迷った末にクリスタルボールを買い
思い立ったかのようにアーユルヴェーダを学びに旅立った。

北海道生まれで祖父が漁師であるひとと
和食を食べた。
魚介類が嫌いと聞いたので
和食の選択が間違いだと思いつつ
いぶりがっこのポテトサラダとかコロッケとか
メニューの隙間を狙うかのように
注文した。

賄いさんに魚介類抜いて
おまかせできますかと聞いたら
苦笑してうーんと唸ったのは
それはそうだと思った。

今年起こったことを思い出そうと書いてみたが
朝方の夢のような小さな断片しか思い出せない。

寝る前に本を読むというのも
今年続けていたが
泉鏡花の婦系図を手に取って以降に
いっこうに進まず
独自の美文に手を焼いている。

秋口から右肩の可動域が悪くなり
このところ
杉並にある整体に通っているのだが
肩甲骨を広げてみたから違うでしょうと
満面の笑顔に押されて
はい、返答して帰り道に
手を伸ばしていたら
少し可動域は広がった気もした。

今年4人のひとから進退の相談を受けた。

そういう意味では
節目を迎えた年なのかもしれない。


# by kouji_kotani | 2023-12-31 10:44 | Comments(0)
2023年 12月 24日

今年は


ヨガの練習が終わったあと
ヨガスタジオの近かくにある
スープカレーのお店に行って
遅いお昼を食べることがよくある。

ヨガをやる前にごはん食べると
からだを捻ったりするから
ちょっとたいへんになるからだ。

お昼を抜いて
ひとしきり練習した後なので
おなかは空いて
夕方時のかなり遅いお昼ごはんになる。

街頭に席がいくつかあるお店で
お皿を両手に抱えて片付けていたので
入口の扉を押してあげたら
いつもありがとうございます
と微笑んでくれて
こっちもうれしくなってしまった。
こういうのを
微笑み返しというのかなと考えながら
スープカレーをがつがつ食べた。

このスープカレーのお店から
少しいったところに
三角という定食屋さんがあった。

おばんざいが大皿にのっていて
メザシとかポテトサラダとか煮込みとか
メニューたくさんでそなえていて
お酒もすすむ活気のあるお店だった。

今年になって無くなった。
交番の隣の跡地は文字通り
三角形をしていた。
今これを書くにあたってGoogleで検索したら
閉店ではなく老朽化した建物の改築のため
一年間休業ということらしい。 
無くなったわけではなかった。

三角からうねうね戻るように歩くと
ボクシングジムがある。
スパーリングを外で見ていてると
飽きることはない。
今日は誰もいなくてサンドバッグが
静かにぶら下がっていた。

今年は知り合いの女の子たちが
結婚を決めることが多かった気がする。
数年前から知っている女の子からは
LINEで結婚を決めたということを聞いた。

マッサージでお世話になっているかたも
今月いっぱいで退職して
鎌倉に住むと聞いた。
ヨガのインスラクターのかたからは
来年3月に籍を入れることを決めたと聞いた。

マスクを外した年
暑い夏や寒い木枯らしを
肌に感じた今年は
結婚を決めるに
似つかわしいのかもしれない。

三角のファンである
作家の吉本ばななさんは

「こんなに早くなくなるわけがないだろう!」と思うけれど、あっという間になくなって新しい建物が出来ていたりしますよね。でも、自分が覚えていればいいや、という気持ちもありますね

と街の変貌についてコメントを残している。

いろんなことが変わっていくなかで
感慨みたいなものはあるけれども
自分が覚えていればいいや
というのはしごく名言だと思った。

そんなことを考えていたら
今年も終わりなんだという気持ちに
深く感じいってしまった。


# by kouji_kotani | 2023-12-24 10:32 | Comments(0)
2023年 10月 21日

遊び


パンデミックがおわると
お祭りが活況になった。

盛春には神田祭りを見た。
お盆には阿波踊りを見た。

少し肌寒い秋には
神事をかねた
いろいろなお祭りが開催される。

関東近県で
お祭りの重鎮に会う機会を得た。

ストーブに鉄の蓋をして
そのストーブを囲むように僕たちは座り
重鎮から話しを聞いた。

祭りは遊びだからさ粋でなくちゃ
開口一番重鎮は語った。
硬いこといってるからつまんないだよな
遊びだからなんでもありだ
どんどん変わっていって
ぜんぜん構わないんだ。

阿波踊りの重鎮からも
不易流行ということを聞いていた。
基本を守りながらも
どんどん亜流ができても構わない
ということを
教えてもらったことを
僕は思い出していた。

硬いこというなよ
遊びなんだから
という言葉を重鎮から
何度も聞いているうちに
管理だとかコンプライアンスだとか
ガバナンスコードだとか
KPIだとかタイムマネジメントだとか
ルールだとか約束期日だとか
そんなことに労力を費やし
日々を過ごしている自分に
警笛を鳴らしているかのように
重鎮の言葉は沁みた。
なにやってんだよ
という風に
目をさましなよ
という風に。

祭りは遊びさ
という重鎮の信念は
だんだんと僕の涙腺を熱くさせた。

管理だとかコンプライアンスだとか
ガバナンスだとか
KPIだとかタイムマネジメントたどか
ルールだとか約束期日だとかからは
遊びを根底に鍛錬された無形文化は
まったく生まれてこないという
至極当たり前の事を
僕は反芻していた。

ひとには遊びや粋が必要で
常に変わっていく不易流行という
懐の深さに支えられて
ひとひどは歓喜し溜飲をさげる。

そんなことを考えた。

# by kouji_kotani | 2023-10-21 12:38 | Comments(0)