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いいたいことは少しある

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2013年 12月 14日

フィクション

僕は今年、David BowieのRise & Fall of Ziggy Stardust & Spiders From Mars を聴きまくった。
「コンセプトアルバム」という劇的な作品はDavid Bowieに限らず、
もともと好きなジャンルなのです。
「コンセプトアルバム」はつくりこんだ作品なのです。
劇的な構成を持つ「フィクション」なんです。

思い返せば、あまちゃんもフィクションであり、あまちゃんにもハマリ、
僕は今年は「フィクション」にハマッた。尾野真千子さんの夫婦善哉にもハマリました。

フィクションの反対はノンフィクションであり、
ノンフィクションは現実であり、現実に関する情報であり、
ある種の叙事詩である。
ところが、フィクションは現実とは関係ない物語であり、つくりものであり、
ある種の叙情詩である。

現実にダイレクトに、関係ないものを喜んで聴いたり、観たりするのは
現実に余裕があるからと思われるが
そんなことはなくて
現実、実生活、仕事に右往左往する日々でもあった。
どうして今年は、こうも、フィクションに魅せられたのか
多分、閉塞した雲天が続いたあと青空が広がると外に出たくなる。
ロシアでもカナダでもイギリスでも晴天の日は外に出る。

ずっと変わらない社会が
変わり始めて
雲が動いている気分が生まれたからなんだと思います。

外に出て、空の下、空を見上げて、陽光のあたたかさを感じたい。
視覚や皮膚感覚の刺激を求めるのは自然な要求なんだと思います。




David BowieのThe Rise and Fall of Ziggy Stardust は
彼が考えるかぎりの美しさを「盛り合わせ」している。
もう40年くらい前の作品だけどとても懐石料理みたいに
美しいと思った。

料理は味も大切だが盛り合わせも大切でしょう。
味という現実、実態、本質だけよければいいというものではなく
盛り合わせも大切なことである。

フィクションは盛り合わせににている。

ひとはパンのみにいきるのではない。たまにはワインも必要である。
そういうことをしみじみ感じたし
盛り合わせであり、ワインであり、実生活とは関係のないフィクションに
溺れた1年だった気がします。

by kouji_kotani | 2013-12-14 09:36 | Comments(0)


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