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いいたいことは少しある

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2014年 01月 18日

ひとつとばらばらのいったりきたりについて

例えば、タン塩を食べるとします。
お皿にのったタン塩は
一枚目も二枚目も三枚目も
味は変わらない。
どれもタン塩の味がする。

Tボーンステーキだと
骨をはさんで、ふたつの味がある。

お肉の部位で
味が違うが
同じ部位なら
味は同じ。


で、また、源氏物語で申しわけないですが
源氏物語もそれぞれの巻で物語の風味は違う。テーマや展開や調子が違う。
しかし、複数の巻の積み重なりでできている源氏物語はひとつの作品でもある。
源氏物語という全体は源氏物語の味がある。



人物画を描くとします。
髪やくちびるや腰のラインや指、はだの色合い
それぞれに特徴がある。
でも、人物であるそのひとの個性はひとつなんですよね。


ひとつであり、ばらばらである。
で、髪やくちびるや腰のラインや指、はだの色合い
のばらばらの要素は
そのひとの暗喩になるから
そのひとを喚起させることにもなる。

人物画の人物に恋をしたとします。

恋をした人物も好きだし
髪やくちびるや腰のラインや指、はだの色合いも
好きになる。

ひとつという全体も好きだし
ばらばらのそれぞれも好きだし
ばらばらのそれぞれは
部分だけど
好きなったその人そのものでもある。

ひとつとばらばらの
いったりきたり
ということ
なんじゃないかな。
いったりきたりが始まると
ひとの心はゆさゆさ揺れるようにも思うのです。
そんな感じですかね。
@大阪

by kouji_kotani | 2014-01-18 04:33 | Comments(0)


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