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いいたいことは少しある

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2015年 01月 31日

改訂 虚学

僕は文学部卒ですが
かつて学校に通っていた頃

君たちは虚学を学ぶ
無用の用を学ぶ
虚学と実学に優劣はない

と教えられた。

確かにそう思う。
が、虚学って
どこかしら
まがいものな感じがしたことを
覚えています。

化学を勉強した人間は
ゴムパッキンを撫でながら
元素記号の組合せを
考える。

工学を勉強した人間は
柱のない体育館の
モーメントを
考える。

医学を勉強した人間は
抗生物質の
抗菌の危険性を
考える。

実学が全然上で
全然チカラがあると
今でも時折
思います。

虚学である文学部が
格闘していた問題とは

■言葉というシステムを幼い子がどうして習得できるのか

■想像力で、経験した事以外の事を
想像できるか

■意識をうまく表現できるのか

■なぜAという人の物語を読んで、
読んでいるBがあたかも自分の事のように感じてしまうのか
個人的な話が普遍性をもつのはなぜか

こんな事だった気がする。
もう相当忘れてます。

僕はぼーっとして

字がきれいにかけますね

と褒められた生徒なので
エラソーに何も言えません。

数字扱うのがイヤで
文学部に入学したのに
今は数字を扱い
あーだこーだ
考えているのも
不思議な気もします。

虚学などを習うのは
ひねくれ者なんだと思います。

先日、山手線に乗っていたら
ベビーカーに乗った
小さなこどもと
目と目があいました。

じっと見つめてくるので
あばばばば
と微笑みの
誘導を試みました。

すこしだけ
目が笑って
かわいいなあ
と思いました。

この
あばばばばとこどもの微笑みのあたたかさ

文学の端緒
虚学に通じているのかも
しれません。

虚学もすてたもので
ないのかもしれません。

by kouji_kotani | 2015-01-31 18:04 | Comments(0)


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