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いいたいことは少しある

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2006年 04月 10日

ピエタ

イタリアのミラノに行った時、ミケランジェロのピエタを見た。
ピエタは悲しみという意味で、マリアが息たえたキリストを抱きかかえる作品のことをいいます。
ミケランジェロは、
生涯にいくつかのピエタをつくっていて、
ミラノにあるピエタは、ほとんど目が見えない状態で彫り込まれた最後の作品です。
まじかに見たピエタはほとんど造形になっていなかった。
僕は、当たり前の感想をもった。
親より先に子供は死んではいけない、という事だ。

何故、目が見えないのに、ミケランジェロは石を刻んだのだろう。

手探りでも、彫り込む事ができるという確信があったのだろうか。

目が見えない悲しみを、乗り越えるためには創作が必要だったのだろうか。

レオナルドダビンチは社交的で仲間も多かったらしい。ミケランジェロは、内向的で孤独な生涯だったらしい。

孤独で目が見えない彫刻家は、何をもって過ごせばよいのか全く想像できない。そんな人間が最後に手掛けた仕事が、悲しみという作品なのも、また悲しい。

不遜な言い方になるが、
ミラノで、彼の悲しみが、僕には力をくれた。

親より子は先だってはいけないという事は、
生き続けなさいという事だろうよ。よくわかりました。頑張ります。めげないです。いろんな事があってもOKです。後はまかせて下さい。ぼくは大丈夫です。

by kouji_kotani | 2006-04-10 23:14 | Comments(0)


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