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2015年 07月 05日 ( 1 )


2015年 07月 05日

再掲 盛岡城址にて



手塩にかけて育てきた後輩を
失くした
先輩がいる。

後輩のいない先輩に
あって飲みに行った
事があります。
街の中に
お城の堀がある
緑の多い場所で
後輩のいない先輩と
飲みに行きました。

お堀の苔がみずみずしく
城下町は静かに
落ち着いでいました。

後輩のいない先輩は
三大成人病を
患いながら
騙し騙し働いていました。

足をややひきずりながら
歩くのです。

ひきずる歩き方を
見ていると
後輩を失くした
先輩は
後輩の事を
背負いながら
生きていく決意を
したのでは
ないだろうか
と感じました。

三軒飲みに行きました。
三軒目は
後輩のいない先輩の
馴染みのワインバーに
行きました。

夜もふけて
静かなワインバーで
ぽつりぽつり話を
聞きました。

授業をさぼって
お城の
夏草によこたわり
夏空を見上げていたのは
石川啄木ですよね。

遠い夏空を見ながら
石川啄木が考えたことは
きっと
ビジネスだなんだかんだ
ではなくて
遠い夏空と同じく
はるか遠くの
ひとの感慨
なんだと
思います。

ひらたくいうと
ひとのこころ
などを
考えていたのだと
思います。

ひとのこころの
ひとのシンを
ゆさゆさとゆらす
叙情について考えていた
と思うのです。

石川啄木と
後輩のいない先輩は
まったく違うけれども
堀のある街で
ぽつりぽつりと
かたられた言葉には
ひとのこころを
ゆさゆさゆらす
ものでした。

後輩のいない先輩と会って
帰りの道すがら
見つけた
宮沢賢治の
復刻した手帳
を買いました。

雨にもまけず



南無阿弥陀仏

がつづられた
レプリカの手帳です。

とても小さな手帳なんです。
iPhoneくらいの
大きさの
小さな手帳に

雨にもまけず

を綴ったんだ
と思いました。

小さな手書きの書き言葉
ぽつりと語る語り言葉

ひとのシンを
ゆさゆさゆらすものは
小さいなかに
含まれているのかも
しれませんね。

四年前の話です。

by kouji_kotani | 2015-07-05 19:16 | Comments(0)